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その127 どう違う、英語の会話力と読書力

子どもをバイリンガルに育てる秘訣は、英語を「話す力」と「読む力」を区別することです。この二つを「英語力」と一緒くたに考えていると、子どもの英語力が伸び悩むことがあるので注意してください。英語を「話す力」と「読む力」は全く異なるプロセスで発達します。この二つの英語力を区別し、それぞれに必要な環境作りと教育サポートを心がけてください。

 

  • 英語を話す力は「環境」で育つ

子どもの「話す力」を育てるのは環境です。英語だけの環境に浸り、英語話者とコミュニケーションする機会が多いほど「話す力」は短期間で身につきます。英語話者と対峙すると、子どもの思考スイッチが英語に切り替わります。そして効率的に英語情報が頭脳に蓄積されていくのです。

いきなり英語オンリーの環境に入れるのは可哀想だからと、日本人の先生から(日本語を介在して)英語を教わっても思考スイッチは「英語」に切り替わりません。相手が日本語を話すと分かると、子どもの思考は「日本語スイッチ」のままですから、英語を英語のまま理解しようとする働きが機能しないのです。

子どもの頭脳は、話す相手に合わせて言語回路を切り替えることを知ってください。英語を話す力を効果的に育てるには、日本語を一切介さずに英語だけで思考する環境に入れることが最適の方法です。

 

  • 読む力は教育と学習で育つ

英語の「読む力」を育てるのは教育指導と子ども自身の学習です。「読む力」はどれだけ長く英語オンリーの環境に浸っても自然に身につくことはありません。学校で「英語を読む指導」を受け、さらに家庭でも子どもがコツコツと読書訓練に取り組まなければ、英語を「読む力」は定着しません。

アメリカではキンダーガーテン(5歳)から「読む力」の指導が始まります。日本語のひらがなに該当するフォニックスでアルファベットの音を学び、3文字単語、4文字単語と段階的に単語が読めるように教えていきます。

さらに家庭でもワークシートやアプリを使ってフォニックス練習を積み重ねることでようやく文字が読めるようになります。そこから先は英語の本の多読によって「読解力」を育てる訓練を、学齢期を通して継続していきます。

英会話が流暢で「読む力」のサポートが必要なさそうな子でも、読む訓練が不足すると英語力は伸び悩みます。「読書力の弱さ=読解力の弱さ」であり、学力不振、自信喪失、不登校を引き起こす大きな原因なのです。

ロサンジェルスタイムズ紙は「9歳までに読書力を身につけよう!(Reading By 9)」という活動を1998年から行なっています。移民子弟が多い南カリフォリニアを中心に、家庭で「読む力をサポートすること」の重要性を父兄に普及させることが目的です。

 

  • 「読む力」はサポートの量がカギ

トロント大学のジム・カミンズ博士は、英語を第二言語で学ぶ子どもが「学習英語力」(授業についていける英語力)を身につけるには5〜7年かかるという研究を発表しています。少し想像すれば分かりますが、5〜7年も授業が分からない状態が続けば、子どもは「自分は勉強ができない」とやる気を失ってしまいます。

私の経験から言えば、家庭で十分な「読む力」のサポートを与えることによって、英語を第二言語で学ぶ子どもであっても、3〜4年間でネイティブレベルの読書力を身につけることが可能です。

「親が英語苦手だから」と、子どもの「読む力」のサポートを怠ってはいけません。今はYouTubeやNetflixなどのメディア、アプリやゲームなどを上手に活用すれば、日本人家庭でも「読む力」をサポートできるのです。

 

  • 船津徹の新刊「世界で活躍する子の〈英語力の〉育て方」

英語の読書力の育て方について詳しくは「世界で活躍する子の〈英語力の〉育て方 」を参照してください。「普通の家庭」でできる「世界レベルの英語学習法」を紹介しています。

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