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その140 考える力を育てる

グローバル化、IT化、AI化など、社会構造が大きく変わりつつある現代、子育てする親にも未来を見据える力が求められるようになりました。親が古い価値観(自分が育ってきた時代の常識)を押しつけても、子どもが社会に出る20年後にはまったく通用しない世の中になっているかもしれません。

 

  • 新しい時代に求められるスキルとは?

「World Economic Forum」が、グローバル企業の人事担当者に対して「社員に求める能力」についてアンケート調査を行いました。その結果、1位は問題解決力、2位はクリティカルシンキング、3位は創造力と、全て「考える力」に関わるものでした。

トップ3の思考スキルの中でも私が注目しているのは「クリティカルシンキング」です。21世紀は「答えのない時代」と言われます。創造力を必要としない仕事の多くはロボットやAI(人工知能)が担うようになります。そこで生き残るには、常識や固定観念に捕われない自由で新しい発想が求められます。皆と同じような均質的な思考では新しい時代を乗るきることはできなくなるのです。既存の枠組みにとらわれず、自由にアイデアを発想するための思考、周囲の人たちから一歩突き抜けるための思考が「クリティカルシンキング」です。

「自分が何をしたいのか分からない!」「自分はどう生きたいのか分からない」将来の夢を描けない若者が増えている原因に「クリティカルシンキング」の弱さがあると私は考えています。周囲の考えに流される、(自分にとって)良い選択ができない、人のせいにする、自発的に行動できない、全てクリティカルシンキングの欠如によるものです。

 

  • クリティカルシンキングは生きる力

クリティカルシンキングは1980年代以降、アメリカの教育改革の柱としてその重要性が強調されるようになりました。「クリティカル=批判的」と聞くと「あら探しの思考」や「あげ足取りの思考」と勘違いされるかもしれませんが、その本質は「物事を無批判に受け入れず、客観的かつ多面的に吟味し、自分にとってよりよい意思決定をするための思考法」です。

子どもが選択をしなければならない時、たとえば高校を決める時に、仲の良い友だちが行くから、偏差値が合格圏内だから、家の近くだからという(安易な)理由で決めてしまうことが多いと思います。でも「自分を伸ばしてくれる最適な環境はどこか?」と、視点を変えて吟味する思考を身につけることができれば、将来の自分にとってよりよい意思決定が可能になります。

「スポーツも勉強も真剣にやりたい!」という気持ちがあるならば「文武両道」を掲げる学校を選べば、周囲の生徒も同じように努力していますから、お互いに良い刺激を与え、飛躍することができます。自分を客観視し、「本当にそこで学びたいのか?」「自分にいい影響を与えてくれる仲間か?」と自問すると、違った答えが見えてくるのです。

 

  • バイアスに惑わされない思考を身につける

「いかに社会が変化しようと、自ら課題を見つけ、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、行動し、よりよく問題解決する能力を育む。」文部科学省の提言です。これを実現するスキルが「クリティカルシンキング」です。答えのない時代に、子どもたちがたくましく生き抜いていくためには、社会通念や常識に捕われずに、自分を見つめ、自分にとってベストな意思決定をする力が不可欠です。

子どもにクリティカルシンキングを教えるには、まずは親が子育てのバイアスに捕われない努力をしてください。男の子だから、女の子だから、長男だから、長女だから、しつけはこうすべきだ、有名な学校に入れるべきだ、そんな思い込みが子育てを歪めていきます。

子育てで大切なことは、目の前にいる子どもを(先入観なしで)直視することです。そして子どもの個性、関心、興味、好きなこと、得意なこと、身体的特徴などから良い部分を見つけて、その部分を伸ばすことを第一に考えてください。

子どもの学校や習い事を選ぶ際も「子どもの個性や良い面を伸ばしてくれる環境か?」「子どもの性格とマッチしているか?」を第一に考えてください。子どものことを一番よく知っているのは親です。自分の目を信じて、我が子にとってベストな選択をする努力をしましょう。

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